先日AMDのAPU Ryzen 5 2400Gを購入しました。
昨年メインPCをRyzen 5 1600Xで組んだのですが、まあ明らかにオーバースペックでして。高性能なグラフィックボードを必要とする作業もほとんどしないので、iGPUを内蔵しているAPUの2400Gに乗り換えたのです。仮想通貨のマイニングもやめましたしね。。
で、2400Gに換装した目的は他にもあります。Blu-rayの映像を滑らかに再生してくれるFluid Motionです。
Fluid Motion自体はRX560やRX580といったAMDのグラフィックボードで体験したことがありますが、APUだけで実現できるのであればそれに越したことはありません。CPU+グラフィックボードよりも省電力ですし、小型のケースにも組み込みやすいです。
しかし2400GでFluid Motionを有効化するのにかなり手こずりました。そもそもRadeon SettingsのメニューにFluid Motionの項目が存在しなかったり、項目が表示されてもなかなか安定して有効化されなかったり…
そこで備忘録がてら、Fluid Motion有効化のやり方や、動作が不安定な場合の解決策など気づいたことを記しておきます。
目次
Fluid Motionとは
Fluid Motionとは…と改めて説明する必要はないかもしれませんが念のため。
AMDのAPUやグラフィックボードに搭載されている機能で、これを利用すると24fps(秒間24フレーム)や30fpsの映像を60fpsに変換して滑らかに再生することが可能です。
ただしFluid Motionが有効化されるのは有料の動画再生ソフトPowerDVDでBlu-rayを再生する場合のみ。他の動画再生ソフトや、DVDなどの動画では利用できません。
またPowerDVD STANDARDはBlu-rayをサポートしていないので、上位のPROかULTRAが必要です。
利用するためのハードルは高いですが、しかしその効果は抜群です。Fluid Motionは特にアニメーション映像に有効だと言われていますが、本当に滑らかでヌルヌルと再生してくれます。
ヌルヌルし過ぎてシーンによっては違和感を覚えることもありますが、ラブライブ!のPVやライブシーンなどは没入感がすごくてめちゃくちゃ引き込まれます。
もうこれなしだと物足りなくて見られない…というのは言い過ぎですが、まあそれくらいすごい機能です。
そんなFluid Motionですが、APUの2400Gで利用するためには一工夫が必要でした。
APU Ryzen 5 2400GでFluid Motionを有効化する方法
グラフィックボードなら対応しているドライバーをインストールしてRadeon Settingsを起動後、ビデオ→カスタムを選択すればAMD Fluid Motion Videoの項目が普通に表示されます。
しかし2400Gでは何故か表示されませんでした。もしかして意図的に塞がれてたりする…?
その辺りの理由については不明ですが、もし表示されなくても解決策はあります。
Bluesky Frame Rate Converterをインストールする
フリーソフトのBluesky Frame Rate Converterを設定すると、Radeon SettingsにFluid Motionの項目が表示されるようになります。
インストールが完了したらBluesky Frame Rate Converterを起動して、「Radeon設定上のAFM設定を有効化」にチェックを入れてPCを再起動してください。まずこのメニューを表示するところで躓いたのは秘密です。
このタイミングでRadeon SettingsにFluid Motionの項目が表示されてONにできるようになるはずです。
仕上げとしてまたたBluesky Frame Rate Converterを起動、AFMモードをモード1かモード2に変更して、24fpsと30fpsにチェックを入れましょう。
この状態でPowerDVDを起動、Blu-rayを再生するとこちらにもFluid Motionの項目が表示されるはずです。
これでFluid Motionを楽しめる…はずですが、実際に再生してみるとすぐにFluid Motionが無効化されてしまってなかなか安定しないことがありました。
その場合の原因と解決策について、私が把握している限りのことをまとめておきます。
Fluid Motionが有効化されない原因と解決策
24fpsや30fpsのBlu-rayを再生しているにもかかわらず、Fluid Motionが安定して有効化されない場合はリフレッシュシートの設定に問題があるかもしれません。
ディスプレイのリフレッシュシートが60Hz以外になっている
まずはこれ。
PC用のディスプレイに出力すると有効化されるのにテレビだとすぐに無効化される…と思ったらリフレッシュシートの設定が60Hzになっていないのが原因でした。
映像のフレームレートを60fpsに変換してもディスプレイがそれに対応していないと意味がないので、リフレッシュシートは60Hzに変更しましょう。
リフレッシュシートの自動変更がONになっている
またPowerDVDによってリフレッシュシートが自動的に変更されている可能性もあります。
この設定はBlu-rayなどのメディアを初めて挿入した場合に表示される可能性がありますが、次回以降は表示しないにチェックを入れてしまった場合は、プレイヤーの設定→全般からリセットすることで再度表示することが可能です。
私の場合はこの2つの設定を見直したことでFluid Motionが安定して機能するようになりました。
まとめ
以上、APUの2400Gでも問題なくFluid Motionを有効化してBlu-rayを楽しむことができました。
ほんとにめちゃくちゃ滑らかになるので、Fluid MotionをサポートしているAPUやグラフィックボードを持っているならぜひ1度は体験してみてほしい機能ですね。
ちなみにPowerDVD 17 ULTRAの無料体験版がAmazonで配信されているので、持っていない方はわざわざ購入しなくても無料で試すことができますよ。
体験版で気に入ったら有料のPROかULTRAを購入すれば良いと思います。
はじめまして
私はFluid Motionに興味があり、自作PCを組もうと思っています!
そこで質問なのですが、Ryzen 5 2400GのみでBDの再生ができているのでしょうか?グラボをつけて再生しているのでしょうか?
Ryzen 5 2400GはGPUを内蔵しているAPUですから、Radeon RX560等のグラフィックボードがなくてもFluid Motionを利用することが可能ですよ。
ただし本文中では触れませんでしたが、再生ソフト以外にもBDに対応している光学ドライブが必要です。これから自作パーツを揃えるならPowerDVDとBDドライブを別々で購入するよりも、下記のようなPowerDVDがバンドルされているBDドライブを購入するほうが費用を抑えられると思います。
Pioneer パイオニア Windows10対応 BD-R 16倍速書込 S-ATA接続 ブラックトレー仕様 BD/DVD/CDライター ソフト付 バルク品 BDR-209BK/WS2
自分も2400Gでの使用を考えていますが下記の製品だと無理なんですかね?
http://s.kakaku.com/item/K0001016957/#tab02
外付けのBDドライブでも、対応している再生ソフトがあればFluid Motionを利用することは可能なはずです。
BDR-XD07RにバンドルされているPowerDVDのバージョンは14と古いみたいですが、13の頃から対応しているようなので恐らく大丈夫でしょう。
Fluid Motionの実現条件は、拡張グラフィックカードにしてもCPUに内蔵してるAPUでも、積んでるグラフィック・アーキテクチャがGraphics Core Next(GCN)であることが最低条件ですね。
拡張グラボならRadeon HD7700以降、APUならKabini世代、Kaveri世代以降です。
フルHDでFluid Motion を掛ける場合、下限は拡張グラボならR7 240、APUなら Radeon R7 Graphicsを搭載してるモデルが対象になります。
APUでRadeon R2,R3,R4,R5,R6を搭載してるモデルは無理があります。
R3を積んだAPUを持ってますがフルHDは無理です。半分の720pならフル稼働状態になりますがFluid Motion 再生可能ですね。
はじめまして。
5, 6年ぶりくらいに自宅用にパソコンを自作してみようと色々調べてみた結果、どうせならFluid Motionを使いたいという事で、
Ryzen5 2400Gを使ってグラボなしのコスパPCを作りました。
ソフト設定の際、こちらの記事を参考にさせて頂きました。
大変、参考になりました。ありがとうございました。
自分も全く同じ箇所で躓きましたよ(笑)
右クリックとか気付かないですよね。。。
好きなアニメがヌルヌル動いて満足です。
あとは、M.2 SSDなどテクノロジーの進化を感じましたね。